読書続かない女の好きな本4選

カフェで静かにすっと本に目を落としている人の雰囲気に憧れて
本をたくさん読んできた人の文章から感じる独特の雰囲気(ありますよね?)に憧れて
本を読む習慣をつけよう!と読み始めては続かなかった。

現代国語の問題文と、音楽雑誌のインタビュー記事くらいしか読まない中高生時代を過ごし、
もちろん大学では参考書や論文の類以外の文字を読んでこなかった私ですが
社会人になっていくつか好きな本ができたのでご紹介します。


①『書く力』池上彰・竹内政明
 どういう経緯で出会った本だったか忘れたけど、たしか文書作成の研修を受けたりした後で
 文章をまとめるのって面白いなと感じ始めたとき手に取った。
 良い文章にするためのテクニックが紹介されていて、勉強になった。活用例の文章も豊富で分かりやすい。
 (プロはすごい。。私は書くのを楽しんでいるだけで、ほとんど実践できていないです。)
 うっすらと、情報を集めることよりもそぎ落とすことが難しいなあと感じていたけど
 たくさん文章を書いてきた著者たちも難しいところだと言っていて、少し安心した記憶がある。
 人生経験もそうだけど、語彙を増やしたり、短文や俳句の知識や教養を蓄えたり、
 そういうのも文章に深みを持たせることを知った。
 改めて文章を書くことって、奥深くて難しくて、面白いなあと思った。


②『向田邦子ベスト・エッセイ』向田和子・編
 ①の「書く力」の中で、エッセイのお手本として紹介されていたので読んでみた。
 状況の描写が細やかで鮮明にイメージできるので、戦火でおうちが燃えた話は
 読んでいて心拍数が上がっているのが分かるくらいどきどきした。
 (そんなお話を書いてらっしゃるんだから生き延びられたことは分かっているけど)
 いろんなお話から、向田邦子さんの繊細で優しくてお茶目で、周りを明るくするユーモアのある
 温かいお人柄が伝わってきます。いつか脚本を書いてらしたドラマも見てみたい。
 少し世代が離れているから、父親の独裁がある家庭など、自分が育った環境との違いが明らかで面白い。
 いくつかのお話で出てくる、暴君だけど不器用な優しさ・愛情たっぷりなお父さんの描写が好きです。
 邦子さんだからそんなお父さんの愛情に気づいて、受け取っていたんだろうなとほっこり。


③『死にがいを求めて生きているの』朝井リョウ
 インスタで人生ちゃんさんがおすすめしていて気になって読んだ。
 (話それますが人生ちゃんさんのチョー不健康そうなやりたい放題クッキングが好き、、
  胃弱な私にはとても食べられない背徳料理をわしわし食べるきれいなお嬢さんが癖になっています。)
 テレビドラマに興味がないから、きっと楽しめないだろうと決め込んで
 小説はほとんど手に取ってこなかった。
 章ごとに語り手が変わって、価値観がそれぞれ違う人間なのに、
 出会った出来事とその感じ方の描写?その言語化された文章がどれも何となくわかる、と感じられて
 すごい。。とにやけながら読みました。なんか脳の奥の方がくすぐられるような、
 自分も知らなかった部分に踏み込まれるような感じが楽しかった。
 読書好きな人はこの感覚を楽しんでるのかな?!と分かった気になって浮かれたりしました。
 ネットで評判を見ると設定に賛否両論あるようだったけど、
 私はたぶん他の要素に感動しすぎて面白かったからあんまり気になりませんでした。読んでよかった。


④『ナナメの夕暮れ』若林正恭
 youtubeで人間さんがおすすめしていて、読んでみた。まだ読んでいる途中だけど、面白い!
 たぶん男性のエッセイを読んだのが初めてだったけど、
 これまで読んだ女性のエッセイよりも暗い感じで、温度感が合う気がして心地よい。
 (数少ないですが、女性は向田邦子さん、黒柳徹子さん、水森亜土さん。
  比べると明らかに陽気で明るい人たちな気がする。)
 もしかしたらMBTIが似ているのかもしれない。(と気になって調べたけど公式の情報がなさそうだった)
 これまで持っていた若林さんの印象と違って、こんないろいろ考える人だったの!と純粋に驚いた(失礼)

 

以上です。たぶん私は自分から本を選ぶのが苦手です。なにか本でも、と図書館や本屋さんに行っても、
このいっぱいある本の中からどれを読んだらいいの、、と途方に暮れることが多い。
今度は憧れの本好きさんのブログも見たりして、いろんな本を手に取ってみたいです。

今週のお題「大人になってから克服したもの」

私は最近、トランペットを吹くことが楽しくなりました。

大学生になってジャズに憧れて始めたトランペット、
長い間学生時代の辛い思い出の象徴になっていました。

私は独学で始めてわからないことばかりなのに、
上手な先輩に素直に聞いたり頼ったりができない内気ぶりで、
学業もバイトもあるし、と言い訳して教室に通ったりしない怠けぶりでした。

同期のひとりが同じ時期にトランペットを始めたのですが、
彼女は私とは真逆で、先輩に見てもらったり教室に通ったりと行動力とやる気があって、
ジャズが好きでジャズ喫茶でバイトを始めたり、
素直でかわいらしくて先輩や他大の子とも仲良くできる社交性があって、
ほんと何においてもかなわなかった。

でもそんな同期に差をつけられたくない気持ちだけはあって、
空きコマやバイトのない放課後に、時間だけはかけて練習しました。
「私は理系だから授業数が多いし、一人暮らしだから家事だってやらないといけないし。」
いろいろ理由をつけて、効率よくうまくなる行動から逃げながらも、
焦りに突き動かされて、少しでも安心したくて練習に時間を費やしました。

昔から音楽が好きで、好きだから大学でも音楽をやろうと決めて
やりたかったジャズに触れられているのに、
楽器は思うように上達しないままで、音楽がどんどん辛くなっていきました。
サークル活動は何とか2年生の最後まで参加しましたが、
そのあとは辛い思い出を遠ざけるように、トランペットは放置していました。

先輩に選んでもらって買った中古のトランペットはとても鳴りがいいらしく、
私が吹いていない間、何人かに頼まれて貸したりしました。
「そんなにいい楽器なら私がしまい込んでいるのはもったいないな。
正直もう吹かないだろうし誰かに譲ってしまおうか」と考えたこともありましたが、
でも手放したら二度と自分で買わないし触れないかもしれない、と思うと
どこか悔しくて、何となく手放せないでいました。


時は流れて7年後、仕事に疲れて、精神的に落ちてしまった時期がありました。
少し回復してきたとき、何か熱中できることが欲しくなって
トランペットのことを思い出しました。
辛かった記憶は残っていて、改めて向いてないと気づくだけかもしれないけど
今なら競う相手もいないし、じっくりチャレンジしてみようかな、と思い
楽器をメンテナンスに出し、マウスピースも新調して、またトランペットを吹き始めました。

どうやったら出したい音が出るかな、と実験しているような段階なのですが、音が出るだけで楽しいです。
今は引っ込み思案な私にありがたい時代で、Youtubeで動画を上げているトランペット奏者がたくさんいて
コツを伝授してくれるので、見たこと聞いたことをいろいろ試してみています。

焦りや義務感がなく、もっと吹けるようになりたい、と純粋な気持ちで
楽器を吹いてみるとこんなに楽しかったのかと驚きます。
あの時楽器を手放さなくてよかった。
今度こそ、教室に通ってみたりしたいです。


今週のお題「大人になってから克服したもの」

夜勤の知恵

朝は体内時計に素直に従って、いつもの時間に起きます。
ゆっくり朝ごはんを食べつつ、うっかり休日モードにならないよう、夜は働くのだ、と体に言い聞かせます。


朝~昼は洗濯などの家事をしたり、買い物、散歩に出かけたりして少しアクティブに過ごします。
省体力のため全く家から出なかったりすると、完全に夜勤のための一日になってしまって
出勤前に悲しくなったり、さらにはイライラしてくることが多いからです。


夕方には2~3時間ほど横になります。
夜勤では体を垂直に起こし続けているのがつらくなってくるので、
この間に脱力して寝そべる時間を設けます。


夜ごはんは出勤時間に合わせて、時間に余裕をもって食べます。
腹持ちを意識して、野菜・肉か魚・お米をきっちり食べるようにすると満足感があっていいです。


電車の時間には余裕をもって家を出ます。
時間通りに職場にたどり着けたらもう勝ちです。
後は退勤時間までなんとか気力を持たせるのみです。


・・・去年から頻度が上がった夜勤で、私が身に着けた知恵でした。
今日は最後の夜勤(になるはず)、気合いれて頑張りましょう、わたし。。

プレゼントにまつわる幸せ

先日、とてもお世話になった方が退職されました。
半年前まで2年ほど一緒に仕事をしていたのですが、私の担当が変わり、
時折ビル内で顔を合わせて挨拶することはあっても、仕事を一緒にすることは全くなくなっていました。


その方の本当に尊敬するのが、どんなに自分の仕事がたくさんあって忙しくても、
私が質問したりしたときの声の調子がいつも明るかったところでした。
2年半前、いなくなってしまう担当者から1か月で怒涛の引継ぎを受けたのですが、
初めて関わる業務、システムを1か月で理解しきれるはずもなく、
初めの2,3か月はその方に問い合わせまくって何とか仕事をできているような状態でした。
チームリーダーで担当者レベルの作業をされている方ではないので、
そんなの知らないよ、とか初歩的すぎる、とかイライラされてもおかしくないくらいの
質問ばっかりしていたと思うのですが、その方はいつでも明るい声の調子で問い合わせに応じてくださり、
それが本当に安心しました。

退職されると知って、もう担当が変わってしまったけど絶対にもう一度感謝を伝えたいと思い、
何かプレゼントを持ってご挨拶に伺おうと思いました。
「もう担当が違うし、そもそも所属の会社が違うからあんまり重たくならないように、形に残るものでなくお菓子にしようか。」
「そういえば以前夜勤で雑談したとき、サンリオがお好きと言っていたっけ。キキララが特にお好きと言っていたような。」
「サンリオストアに行ってみようか、パッケージにキキララがいるものとか・・・ちょっとした食玩なら重くならないかなあ。」
いろいろ考えて仕事帰りに遠回りしてサンリオストアに寄ってみたり、
でもキキララがパッケージにいなくて大きめのスーパーをはしごしてみたりして、
納得のいくプレゼントを用意することができました。

当日、思いがけず仕事が立て込んでしまって時間が危なかったのですが、何とか5分ほど時間を見つけて
ご挨拶に伺うことができました。感謝の気持ちを伝えて、プレゼントもお渡しできました。
ちょっと子供っぽいプレゼントになってしまったかしらと反応が不安だったのですが
その方は「サンリオ好きなの!うれしい!」といつものように明るい声で喜んでくださり、
じんわり温かく嬉しい気持ちになりました。


私はプレゼントは渡す側の自己満足だと思っていて、相手の反応を期待するのは違うと思っているのですが
やっぱり喜んでもらえて笑顔を見せてもらえて、とっても嬉しかったです。
渡す相手のことを考えて喜んでもらえそうなものを考える、
そのものを手に入れるための行動をする、言葉と行動で感謝を伝える、
プレゼントを渡すまでの過程のすべての瞬間に自分らしさがあったのも幸せでした。
そう思える自分が好きだし、自分が好きな自分に近づく行動ができたのも嬉しい。
プレゼント選びを通じて、いつも低空飛行の自己肯定感が爆上がりしたのでした。

かわいいものはやめられない!

かわいいお菓子が大好きです。
無印のくまビスケット、たべっこどうぶつ、動物カステラ、たい焼き、ハリボーグミ・・・
あまり味にはうるさくないタイプ(自称)なので、可愛ければもうそれで十分なのですが、
あんまり胃が強くないので、油分控えめで素朴なお菓子が多いのも好きなポイントです。


そんな私が最近出会ったのは「たぬきケーキ」!
昭和40~50年くらいに流行ったケーキだそうでして、
売っているケーキ屋さんも昔ながらの街のケーキ屋さんが多いのだとか。
調べてみるとお店によってさまざな顔や形のケーキがあって、
作り手がご高齢な方が多いためか、今どきの可愛さに振り切らない、
ちょっと不気味とも思えるお顔立ちが何とも愛らしいのです。


かわいいもの好きの私が好きそうだと、彼が教えてくれて、つい先日初めてのたぬきケーキを食べました。
ロールケーキをスライスしたものを土台に、上にバタークリームで頭・胴体が形作られ、
タヌキ色のチョコレートでおおわれていました。耳はアーモンドスライス。
生クリームの脂っこさが苦手であまり食べられないので、久しぶりのクリームの量に少しウッとなりましたが、
もうこのかわいさにイチコロです。かわいいから胃もたれだってオッケーです。
かわいいかわいいと愛でながら食べるたぬきケーキは、幸せの味でした。


そんなこんなでたぬきケーキの虜になってしまったので、
お休みの日にはたぬきケーキを求めてお出かけしたいという夢ができました!
最近暇を持て余していたので、お出かけする口実ができてうれしい。
たぬきケーキ好きな方が作成された「全国たぬきケーキ生息マップ」を見ながら、
次はどのたぬきに会いに行こうかな~と考えるとワクワクが止まりません。
もうすでに絶滅危惧種だと言われているくらい、売られているお店が減ってきているそうなので、
今のうちに胃袋を強くしてたぬきケーキを楽しみたいです。

職場のもやもや

最近感じた、職場のもやもや。
退職検討中だから、全部が嫌に見えるだけなのかもしれない。

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■協力的でない雰囲気

私の直属の先輩が非常に経験豊富で、いつも親切に業務の指導をしてくださっているのですが
他社の若手さんへの態度がどうも私へのものと違いすぎて戸惑いを隠せません。。
先輩の中で自社/他社の線引きが強くあるのかもしれないし、
あるいは私が女だから(チームに1人です)強く言わないよう心掛けているのかもしれない。
でも最初はみんな業務のことなんてわからなくて当然で、仕方ないことなんだから、
チーム全体で仕事を進めていくために、もう少し協力的な姿勢で、
私にそうしてくれているように親切に教えてあげて欲しいなあと思う。
結局そっちの方が先輩のためになるんじゃないのかなあ、と
教えてもらうばっかりの私は思っています。
その他社の上司も上司で、話が分かる人だけついてこい的な雰囲気を感じる人で、
あんまりわからない人に教えてあげようっていう風潮がないんだよな。
チーム全体、排他的でやな感じ。。それ続けた先に何があるんだろう。←
誰もついてこなくなったら困るのは自分たちなんじゃなかろうか。


■とある若手さんへのあたりが強い

いま自社の2年目の若手さんがどうも仕事に不真面目なようで、
業務時間中に居眠りしていたり、先輩に相談なく作業してしまったり、
かなーり手抜きの議事録を提出したりと、なかなか問題視されているのですが、
どうにもその彼への先輩たちのあたりが強い。
言葉がきつめだったり、ぞんざいに扱っているのが見て取れるのです。
先輩たちが求めるレベルでないのはわかるけど、
まだ入社2年目の24そこらの子に、30過ぎた先輩たちが
人格否定の一歩手前のような言葉をぶつけている様子は
ただの弱いものいじめに見えます。心が痛いです。
(当の若手さんは、私が見る限りケロッとしている。。)

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自分に親切に接してくれるひとたちが、
違う立場のひとにきつく当たっている様子を見るのがしんどいです。
自分に向けられたものではないんだけど、
個人個人に合わせたコミュニケーションも必要なんだろうけど、
なんだかそういうことじゃなくて、見たくなかった裏側を見てしまったような、
私に見せていた親切さは嘘だったのだと証明されたような気分です。

仕事内容に楽しさは見出せなくても、ひとにだけは恵まれた職場だと思っていましたが、
その幻想も崩れ始めています。

オムライス屋さんの青年

少し前、大阪でちょっと?有名なオムライス屋さんに行きました。
最近人気の、とろとろ卵を包んだオムレツをパッカーンできるオムライス屋さんで、
あまりきれいとは言えない駅ビルの店舗でしたが、店内は比較的若者でにぎわっていました。

お店について早々、駅ビルに似合わない大きいタッチパネル形式のオーダー方法に戸惑いました。
お店はほぼ満席でしたが、運よく二席空いたので、すぐに中に通してもらえました。
全席カウンターで、私たちが通されたのはちょうど厨房の中が見える特等席でした。

中では二十五歳前後かと思われる青年と、
四十前後かと思われる男性が二人で店を切り盛りしていました。
四十前後の男性はオムレツ担当で、壁に貼り付けた伝票で注文内容を確認しながら、
休むことなくオムレツを焼き続けています。
一方青年は、ずっと眉をひそめているような表情で、
洗い物やケチャップライスの調理、盛り付けを担当しています。
青年は特等席からぎりぎり聴こえるような声量で、
「ずっと混んでるよ、もう疲れた」だのぶつくさ文句を言っていましたが、
仕事を捌く手つきに無駄はなく、しっかりと働いているように見えました。
私はホール担当ですが飲食バイトの経験があるので、
青年がぶつぶつ唱える文句に共感を覚えました。
もうお昼時も過ぎて14時頃だったと思うのですが、
今日の青年の疲労を心の中でねぎらいながら、
自分たちのごはんを調理してくれている二人に感謝しました。


店内は満席のとき、来店したお客がタッチパネルで注文しようとしました。
青年は即座に「店内満席なんで、注文しないでもらえますか」と声を張りました。
ぶっきらぼうな声の調子にお客さんは少しひるんだ様子で、あ、はい、と返事をしました。
どうやらタッチパネルで注文するとその伝票がそのまま厨房に出てくるシステムのようです。
当然、席が確保できていない状態で注文だけ通されても困るもんな、と思いました。

今度は店内でお客がすみません、と店員を呼びました。
青年が出てくるとお客は少しいらだった声で、料理はまだですか、と尋ねました。
青年は「今作ってるんで待ってもらえますか」とこれまたぶっきらぼうに言い放ち、
厨房に戻ってぶつくさ言っていました。
こちらのお客さんも、あ、はい、と少し不服そうに返事をしました。
特等席からは良く見えるのですが、厨房の二人は決してさぼっているわけでなく、
休むことなく淡々と調理をしていて、さらなる時短は厳しいように見えました。


どこがぶっきらぼうに感じるんだろう、と考えていると、
一緒にいた彼が「店員さんがすみません、とか申し訳なさそうな感じじゃないね」と気づきました。
電車の遅延でもなんでも、大人は時に自分の責任ではないのに
「すみません、申し訳ございません」と謝罪の言葉を並べがちですが、
青年にはそれがなかったのです。
私は確かに、と納得しました。同時にそれが正しい気がするな、と思いました。
ですが飲食で働いた経験がないとか、厨房の様子が見えない人からは誤解されてしまうかもしれません。
案の定、グーグルで口コミを調べてみると料理の味については好意的な口コミが多いのに対し、
「若い店員の態度が悪い」だの接客に関する否定的な口コミが多くありました。
私は青年の正直な態度が人間らしくて憎めなくて、むしろ好感を持ちました。
ホスピタリティ溢れる接客ではありませんが、駅ビルの飲食店ではそれで十分だと思いました。

少し待って私たちの料理も来て、初めてのとろとろ卵のオムライスをおいしく食べました。
帰り際、彼が「あの青年、少し弟くんに似ていたね」と言いました。
見た目ではなく、ちょっとガラついた声のトーンやぶっきらぼうな物言いが
似ていると感じたようです。
私は特に似ていると思っていませんでしたが、そういう部分でも無意識に
青年に親しみやすさを感じていたのかもしれないです。